2018年4月24日火曜日

第8回公判期日 地裁前行動

今日は福島原発刑事訴訟の第8回公判期日です。
今回は4人目の証人の尋問が行われます。傍聴席を求めて128人が列を作りました。
また、永渕健一裁判長に宛てた「厳正な判決を求める署名」の第6回提出として、1,345筆を提出しました。これまでの合計は13,230筆となります。これからもまだまだ提出を続けていきます。署名のご協力をお願いいたします。

東京地裁前スピーチ(要約)

佐藤和良 福島原発刑事訴訟支援団長
 今日も朝早くから東京地裁にお集まり頂きありがとうございます。
 第5、6、7回公判と、前3回は東電の社員の高尾誠さんが証人でした。高尾さんは津波対策の実務を実質的に取り仕切っていた方で、震災前に東電が津波について、どこまで、何を予測し、どんな対応をしてきたのかを証言しました。
 高尾さんたち土木グループが、津波の対策をどうするか積み上げて、武藤副社長に決裁を仰いでいました。最終的な判断を2008年の7月31日に仰いだら、「研究をしよう」と言って土木学会に丸投げしてしまったために、高尾さんとしては「力が抜けてしまった」となってしまった。現場の実務担当者が心血を注いで、津波対策の工法までたどり着いたにもかかわらず、武藤副社長がひっくり返して、津波に対する対策が遅れ、実際に過酷事故を引き起こす被水を許してしまった。それは回避することもできたし、そのための工法も積み上げていたことが明らかになりました。
 今日からまたその関連で、東電関係者が証言していくのではないかと思います。津波に対する予見性があった、回避することもできたという事実が一つ一つ積みあがって、被告人らの罪が逃れえないというところまで持って行きたいと思います。
 7月までたくさんの期日が指定されました。傍聴は大変な作業です。皆さんどうか疲れを起こさないように、傍聴活動を頑張っていきましょう。

福島県郡山市 蛇石郁子さん
 今朝は4時半に起き、始発の新幹線に乗って来ました。本来だったら福島の地で裁判が行われるはずだったのに、なぜかと思います。
 前回の第7回公判は傍聴できました。添田孝史さんの傍聴報告が分かりやすいので読み込んできました。
 当たり前かもしれませんが、被告人の弁護士は被告人が有利になるような尋問をするので、聞き方が変だな、おかしいな、と思いながら傍聴をしました。
 まだまだ5月、6月、7月と裁判が続きます。事故の真相、何が起きていたのかが明らかになってきたので、事故の責任を被告人3人にはきちんと取ってもらいたいと思いながら、今回も傍聴に臨みたいと思います。皆さんと一緒にたたかっていきたいと思います。

福島県郡山市 橋本あきさん
 いまニュースになっている「もり・かけ」問題など見ていても、現場の職員は実直に一生懸命仕事をしているのだろうと思いますが、公判を傍聴していて、東電の現場の職員も自分の仕事を一生懸命しているはずなのに、上に行けば行くほど、ごまかしたり、隠したりという事になるという構造が見え見えになってきています。この日本の構造、アメリカ映画でもよくそういうものがありますが、そういう体制は何年経っても変わらないんだなと悔しく思っています。
 今後どういう展開になるかはわかりませんが、朝早くから参加している皆さんと一緒に最後まで頑張りたいと思います。

福島県郡山市 人見やよいさん
 郡山市から来た人見です。裁判所の皆さんもおはようございます。福島から来てますよ! ちゃんと聞いてくださいね!
 私も毎回傍聴しています。証人の東電社員の方も、しゃべればしゃべるほど、東電は事故の対策をしてこなかったんだということが、とても明らかになってきていると思います。専門家の意見を無視して、津波対策をしなかった。振り出しに戻した。色々なことが明らかになっています。
 私は、こういうことを一つ一つ積み重ねていったら、間違いなく有罪になると確信を持っています。裁判を傍聴するたびに、これは勝ったなと私の中で確信は大きく大きく膨らんでいきます。だって東電は対策をやっていなかった! これは罪に問われなければならないと思います。
 この罪を問えないと、対策をしなくていいんだという前例を作ってしまいます。配管に穴が開いていても再稼働できるというおかしな判断が起こっているのも、東電が罪に問われていないからだと思います。
 私は、この裁判を勝つことで、全国の、いいえ、全世界の原発を止めるんだという覚悟をもっていきたいと思います。これからも頑張りましょう。

福島県西郷村 菅野幸雄さん 
 裁判の傍聴に生涯で初めて入りました。一番の不思議は、法廷に入るのにボディチェックがあって、まるで私たちを悪者扱いしているようでした。裁判所に厳正で公正な裁判をしてほしいと要求しているところですが、このような、被害者が加害者のような扱いを受けている裁判そのものが、偏った裁判に繋がるのではないかと危惧しています。
 今朝、原発の新規稼働の申請が動き出しているというニュースを聞いて、なぜ、福島県民を犠牲にしながら、また他の地域の方々を危険へ進めるのかと、情けないことだと思いました。
 この裁判で、東電の不正を明らかにして、第二の福島県をつくらないような判決と未来を勝ち取りたいと思います。