2018年7月12日木曜日

刑事裁判傍聴記:第20回公判(添田孝史)

防潮堤に数百億の概算、1年4か月で着工の工程表があった


2008年4月23日の会合で
示されたシミュレーション
   第20回公判の証人は、東京電力の堀内友雅(ほりうち・ともまさ)氏だった。1994年に入社、2007年から2011年7月まで、本店原子力設備管理部の土木技術グループ(G)に所属していた。現在は福島第一廃炉推進カンパニーの土木・建築設備グループ課長だ。

 検察官役の山内久光弁護士の質問に答えて、2008年7月段階で沖合防潮堤の建設費を数百億円と概算していたことや、国や県への説明、設計や許認可を経て着工までに1年4か月かかるとした工程表をつくって武藤元副社長に示していたことを堀内氏は明らかにした。


「非常に高い壁を作らないと浸水する」

   堀内氏の所属する土木技術Gは、防潮堤など港湾施設や、排水路など耐震重要度がそれほど高くない施設を担当している。

 2008年当時、東電本店の原子力設備管理部(吉田昌郎部長)のもとには、「土木技術G」のほかに、津波想定や活断層調査を担当する「土木調査G」(これまで証人になった高尾誠氏、酒井俊朗氏、金戸俊道氏らが所属)、取水路など安全上重要な施設を担当する「土木耐震G」など、土木関係グループがいくつかあった。
 このほか、建物の中に入っている設備の耐震を検討する「機器耐震技術G」、地震の揺れの評価や建屋の設計をする「建築G」などもある。

 2008年4月23日、土木関係のGのほか、建築G、機器耐震Gなどの担当者が集まって打ち合わせが開かれた。ここで、想定津波高さが10数mとなる見込みで、海抜10m(10m盤)に設置されている主要な建物への浸水は致命的であるとの観点から、津波の進入方向に対して鉛直壁の設置を考慮した解析結果が提示された。
 堀内氏は、この会合には出席していなかったが、出席していた土木技術Gの同僚から口頭で報告を受けた。

「非常に大きな津波評価が出たようだと聞いた」
「非常に高い壁をつくらないといけないという話だった」
「作るか作らないか決めたかまでは聞いていない」

と証言した。

 反対尋問には「陸側の10m盤を全部覆う壁は必要ではなく、遡上高さが高くなっている部分に高い壁が必要になる」という認識も示した。これは東電側の主張と同じだ。ただし堀内氏は海の構造物の担当で、10m盤の上にたてる防潮壁は担当外だった。
4月の会合資料。赤文字で、敷地南側の津波高さが「15.707」m、
敷地北側の津波高さが「13.687」mという予測が示された

詳しい工程表を武藤氏に提出した

   2008年6月10日、原子力設備管理部の吉田部長、土木調査Gの酒井氏、高尾氏らと一緒に、堀内氏も出席して、武藤氏に津波評価と対策について説明がなされた。
 この日は最終的な決定はされず、武藤氏から4つの宿題が出された。そのうちの一つは、堀内氏が担当することになった。沖合に防潮堤を設置するために必要となる許認可を調べることだ。

 堀内氏は、以下のような工程表をつくった。

国・県への説明
温排水の予測
漁業補償交渉
防波堤設計 意思決定から1年
許認可   1年4か月
防波堤工事 1年4か月で着工

 そして、工事着工後は1年で約600m分の防潮堤を作ることができると見積もった。既設の港湾をすっぽりカバーする約1.5kmから2km分なら、建設の意思決定から防潮堤完成まで約4年になる。
 また費用としては、数百億円規模と概算した。単価として水深20mの場所に長さ1mで約2000万円。それが2kmで400億円という計算だ。

消えた沖合防潮堤

   2008年7月31日、土木調査Gの高尾氏や酒井氏らはあらためて、津波想定の検討結果や、6月10日に出された宿題への回答を武藤氏に報告。ここで堀内氏の概算結果や工程表も示された。武藤氏は、「すぐには対策に着手せず、津波想定について土木学会で審議してもらうこと」を決めた。いわゆる「ちゃぶ台返し」だ。
 この会合後、土木技術Gとしては、「あまりかかわることが無くなった」と堀内氏は証言した。「沖合の防潮堤に頼らない方向になったから」と説明した。


「数年の時間稼ぎなら問題ない」と武藤氏は考えた?

   これまでの東電社員や専門家の証言をもとに、「ちゃぶ台返し」(2008年7月31日)時点での、武藤氏のアタマの中を想像してみよう。

 「津波地震(15.7m)を想定しないとバックチェック審査は通らない」と土木調査Gで証言した全員が考えていた。また、規制当局との約束で、バックチェックは2009年6月までに終えなければいけない。それまでに対策も終わっていないと運転継続が難しくなる恐れがあった。
 津波対策を検討する土木技術Gは、沖合防潮堤に最短4年、数百億円と見積もり(堀内氏の証言)。
 津波地震の予測を公表せずに、その対策工事に着手することはできない(酒井氏の証言)。工事は大がかりで目立つからだ。
 津波地震の津波(15.7m)が襲来すると全電源喪失する可能性が高い(溢水勉強会2006)。

 工事着手のため、津波地震による津波想定(15.7m)を公表した状況を想定してみよう。すると、津波地震に無防備な状態で、運転したままそれへの対策工事をすること(最低4年かかる)に、地元から反対される可能性があった。
 すなわち、工事に着手しようとすると、福島第一や、同様に津波が高くなる福島第二の停止を迫られるリスクがあった。当時、新潟県中越沖地震(2007)で柏崎刈羽原発が全機停止しており、さらに原発が減ると供給力に不安が出てくる。

 「ちゃぶ台返し」時点では、東電は2007年度、2008年度連続の赤字がほぼ決まっていた。2009年度、3年連続の赤字は、避けるよう勝俣氏から厳命されている。数百億円の津波対策工事費、原発停止にともなう燃料費増は、受け入れられない。


 さてこの窮地で、武藤氏はどう考えたのだろう。以下は推測だ。

 現状では審査に通らない理由は、「審査する人が、津波地震抜きでは認めてくれそうにないから」(土木調査Gの社員による証言)。
 武藤氏は思いついた。「それなら、審査する人たちを、うまく説得すればいい」。バックチェック審査を担当する数人の専門家を説き伏せるだけで、3年連続赤字が回避できるなら簡単だ。それで時間を稼ぎ、財務状況が良くなってから工事すればいい。工事はかなり困難だが、そのころには自分も担当役員から外れている。

 もちろん、専門家に「見逃してくれ」と言っても通用しない。そこで、「当面は津波地震(15.7mになることは伝えない)が入っていない旧土木学会手法(2002)でバックチェックを進める。そのあと土木学会手法を改訂し、津波地震の取り入れを検討する。それにしたがって対策はする。いずれ津波対策は実施する」という理由を考えた。
 そして、専門家の大学研究室に個別訪問し、密室で交渉していく。「技術指導料」という謝礼を払うこともあったと見られている(阿部勝征氏による)。

 本当は「2009年9月までに最新の知見を取り入れてバックチェックをすること」を東電は原子力安全・保安院や原子力安全委員会と約束していた。しかし、その約束を、津波の専門家は知らない。「土木学会で審議し、いずれ対策を実施するならいいか」と東電の説得を受け入れた。土木学会の審議は2012年までかける予定だった。

 「万が一の危険を避けるため、3年以内(2009年まで)に最新の知見を反映させるバックチェックの趣旨に反している」と反対する東電社員もおらず、「経営判断だ」と受け入れた。
 武藤氏も津波の専門家たちも、最近400年間に3回しか起きていない津波地震が、東電が対策を先延ばしする数年の間に起きるとは考えていなかったのだ。いや、「考えたくなかった」という方が正しいかもしれない。
______________
添田 孝史 (そえだ たかし)
サイエンスライター、元国会事故調協力調査員
著書に 『原発と大津波 警告を葬った人々』、『東電原発裁判―福島原発事故の責任を問う
(ともに岩波新書)

刑事裁判傍聴記:第19回公判 「プロセスは間違っていなかった」?
刑事裁判傍聴記:第18回公判 「津波対策は不可避」の認識で動いていた
刑事裁判傍聴記:第17回公判 間違いの目立った岡本孝司・東大教授の証言
刑事裁判傍聴記:第16回公判 「事故は、やりようによっては防げた」
刑事裁判傍聴記:第15回公判 崩された「くし歯防潮堤」の主張
刑事裁判傍聴記:第14回公判 100%確実でなくとも価値はある
刑事裁判傍聴記:第13回公判 「歴史地震」のチカラ
刑事裁判傍聴記:第12回公判 「よくわからない」と「わからない」の違い
刑事裁判傍聴記:第11回公判 多くの命、救えたはずだった
刑事裁判傍聴記:第10回公判 「長期評価は信頼できない」って本当?
刑事裁判傍聴記:第 9回公判 「切迫感は無かった」の虚しさ
刑事裁判傍聴記:第 8回公判 「2年4か月、何も対策は進まなかった」
刑事裁判傍聴記:第 7回公判 「錦の御旗」土木学会で時間稼ぎ
刑事裁判傍聴記:第 6回公判 2008年8月以降の裏工作
刑事裁判傍聴記:第 5回公判 津波担当のキーパーソン登場
刑事裁判傍聴記:第 4回公判 事故3年後に作られた証拠
刑事裁判傍聴記:第 3回公判 決め手に欠けた弁護側の証拠
刑事裁判傍聴記:第 2回公判

2018年7月10日火曜日

7月11日は公判期日! 併行院内集会も開催します!

7月11日に第20回公判が開かれます。
傍聴整理券配布時間は8:20~9:00です。(裁判所HPの傍聴券交付情報
証人尋問が行われます。
11日は公判併行院内集会を開催します。

7月11日(水)
第20回公判期日 東京地裁104号法廷 開廷10:00
第20回公判併行院内集会
時間…11:00~16:30(昼休憩含む)
場所…参議院議員会館 講堂
通行証配布時間…10:30より
講演…「マンハッタン計画 76年目」
講師…ノーマ・フィールドさん(シカゴ大学名誉教授)
裁判終了後に、同じ会場で報告会を行います。

■今後の予定

7月24日(火)
第21回公判期日
裁判終了後 報告会…参議院議員会館 102室

7月25日(水)
第22回公判期日
裁判終了後 報告会…参議院議員会館 B105室

7月27日(金)
第23回公判期日
公判併行院内集会
時間…11:00~16:30(昼休憩含む)
場所…参議院議員会館 講堂
講演…「福島の汚染と初期被ばく(仮)」
講師…今中哲二さん(京都大学原子炉実験所研究員)
裁判終了後に、同じ会場で報告会を行います。

2018年7月8日日曜日

刑事裁判傍聴記:第19回公判(添田孝史)

「プロセスは間違っていなかった」?


東海第二原発の津波対策(日本原子力発電のホームページから)

 7月6日の第19回公判は、前回に引き続いて東電の金戸俊道氏が証人だった。弁護側の宮村啓太弁護士の質問に答えていく形で、2007年11月以降の東電社内の動きを再度検証した。
 宮村弁護士は、東電の津波想定や対策についての動きを総括して、こう金戸氏に尋ねた。

宮村「一連の経過の中で、安全をないがしろにしたところはありますか」
金戸「一切無かったと思います」
宮村「合理的なものだったということですか」
金戸「プロセスとして間違っていなかったと思います」

本当に、安全で合理的なプロセスだったのか、検証したい。

◯確かにそうだよね、とも思いたくなるが…

   宮村弁護士は以下のように東電の動きを整理した。
  1. 2007年11月、東電と東電設計が地震本部の長期評価(津波地震)について検討を始める
  2. 2008年3月、東電設計が計算結果を報告(15.7m)
  3. 2008年6月と7月、東電の土木調査グループは、津波地震の検討結果と対策について武藤元副社長と報告。武藤氏は、津波地震の波源について土木学会に検討してもらい、改訂された評価に従って対策をすると決める。
  4. 2008年秋以降、専門家に3)の進め方について説明。同意を得る。
  5. 2010年以降、土木学会の検討結果に応じた対策がとれるように、社内のWGで検討を始めた。
   土木学会の専門家に数年かけてじっくり議論してもらい、新しい波源について確定する。津波対策はそれに応じて進める。対策をやらないわけではない、いずれはやる。
 宮村弁護士のうまいプレゼンを聞いていると、それは本当に合理的で、十分安全なやり方のように思えてくる。しかし、いくつも問題点が隠されている。

◯「運転しながら新リスク対応」には期限があった

   一つは、新たなリスクが見つかってから対策を終えるまでに、どれだけ時間をかけていいのかという点だ。
 裁判官の質問に対し、金戸氏は、対策完了まで5年から10年かかっても問題は無いという認識を示し、「それは間違っていることではない」とも述べた。
 本当に問題ないのか。

 福島第一のような古い原発が新しい耐震指針を満たしているのか、運転しながら確認することについて、原子力安全・保安院は、さまざまな検討をしていた。

 ・「耐震設計審査指針改訂への対応(論点整理)」(2006年3月3日 原子力発電安全審査課)(*1)
「原則として、新しい知見は直ちに適用すべきとの考え方からすれば、猶予期間の考え方は成立するのか」
「バックチェックの法的位置づけ(伊方判例との関係、バックフィットではないのか、満足されなかった場合の運転継続を認めるのか)
「既存プラントの運転継続を認めるか(バックチェック終了までは指針適合性は不明→確認した上で判断)」
「バックチェック終了後、改造工事が必要となった場合の改造期間中の運転継続」

 東電を中心とした電気事業連合会も、何度も意見を送っていた。
 ・「指針改訂に対する基本スタンスと留意すべき点」(2006年2月6日)(*2)
「事業者は、運転継続しつつ対応することの妥当性を主張」
「適切な猶予期間を確保して、運転を継続しつつ計画的に対応していく必要あり」
 ・「耐震指針改訂に伴う既設プラントバックチェックに要する期間について」2006年2月6日(*3)
「バックチェックおよび補強工事には最長4〜5年、最短でも2年近くを要する見込みであり、プラントの運転を継続するには適切な猶予期間を規制当局に容認していただくことが不可欠である。」
 ・「耐震指針改訂にあたっての原子炉施設における対応について」2006年2月21日(*4)
「国は、所要の期間を確保(最長3年程度)したうえで指針改訂を踏まえた耐震安全性確認を指示、事業者はこれを受け評価並びに所要の対応措置を積極的、計画的に実施。」

 その結果、保安院は、伊方の判例(*5)なども考慮した上で、電事連に対して即時運転停止は求めないが、そのかわりに
  1. 余裕があることを確かめて一定の安全性を確保しながら
  2. 一定の期間(3年)内にバックチェックを終える
という合意がなされたと見られている。

 東電は、2006年9月のバックチェック開始当初は、津波の想定を含めた最終報告を2009年6月までに終える予定だった。
 2008年9月4日に、保安院から「新潟県中越沖地震を踏まえた原子力発電所等の耐震安全性評価に反映すべき事項について」が通知され、地震の揺れに地下構造が与える影響などを、より詳しく調べるよう求められた。

 この後、東電は福島第一のバックチェックチ最終報告を延期することを2008年12月8日に発表する(*6)。ただし保安院の9月の通知以前から、東電は最終報告を先延ばしすることを決めていたようだ。酒井氏は2008年7月時点で「2009年6月はないと知っていた」と証言している(第9回公判)。この背景は詳しく知りたいところだが、まだ追及されていない。

 2008年12月8日の延期発表では、東電は最終報告の時期を特定していなかった。ただし、それほど長い延長とは、保安院はとらえていなかったようだ。
 保安院の名倉繁樹・安全審査官が、保安院の審議会メンバーに送ったと思われるメールが開示されている(*7)

2009年7月14日火曜日21:29
■■先生
返信ありがとうございます。

東京電力が秋以降に提出する本報告に可能な限り知見を反映するよう指導していきます。

 5年から10年かけるのは、明らかに「想定外」なのだ。

◯「社会に説明しづらい」「他社の動きに危機感」との矛盾

   新しいリスクに対応するプロセスに5年から10年かけても十分安全、合理的と金戸氏は証言した。一方、前回18回公判では、武藤元副社長が津波対策を先送りした「ちゃぶ台返し」を説明した資料が「津波に対する検討状況(機微情報のため資料は回収、議事メモには記載しない)と記載されていたことについて「外に漏れ出すと説明しづらい資料なので」と述べていた。安全で合理的なプロセスならば、なぜ説明しづらかったのだろうか、理解できない。

 18回公判では、津波対策が進んでいないことに「フラストレーションがたまった」とも金戸氏は述べていた。これに関連し、検察官役の渋村晴子弁護士は「他社が対策を進めている情報が入っていて危機感があったのではないか」と質問。金戸氏は「そういうことです」と答えた。
 東電のプロセスが安全で合理的であるなら、他社と比較されても危機感は持たないだろう。

 金戸氏は、東電で活断層や津波の調査を担当する現役のグループマネージャーだ。東電は、新しいリスクへの対応に5年や10年かけても問題ないと今も考え、行動しているのだろうか。柏崎刈羽や東通の動きを見る上で、そこも気になった。
他社の津波対策状況
______________

*1 原子力規制委員会の開示文書:原規規発第18042710号(2018年4月27日)(以下、開示文書)の文書番号277 p.47
https://1drv.ms/b/s!AlwyMKNSAjKbgflRXgjgLaPuNrUU7Q

*2 開示文書 文書番号277 p.24

*3  開示文書 文書番号277 p.27

*4 開示文書 文書番号277 p.34

*5 四国電力伊方原発の安全性をめぐって争われた訴訟で、最高裁が1992年に出した判決。「周辺住民等の生命、身体に重大な危害を及ぼし、周辺の環境を放射能によって汚染するなど、深刻な災害を引き起こすおそれがあることにかんがみ、右災害が万が一にもおこらないようにすること」とし、規制については「最新の科学技術水準への即応性」が求められるとしていた。

*6 「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」の改訂に伴う福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所の耐震安全性評価の延期について
2008年12月8日
http://www.tepco.co.jp/cc/press/08120806-j.html

*7 開示文書 文書番号 231 RE【保安院】福島評価書案
https://1drv.ms/b/s!AlwyMKNSAjKbgfloLH-_2CRIlx3fdA
p.1
______________
添田 孝史 (そえだ たかし)
サイエンスライター、元国会事故調協力調査員
著書に 『原発と大津波 警告を葬った人々』、『東電原発裁判―福島原発事故の責任を問う
(ともに岩波新書)

刑事裁判傍聴記:第18回公判 「津波対策は不可避」の認識で動いていた
刑事裁判傍聴記:第17回公判 間違いの目立った岡本孝司・東大教授の証言
刑事裁判傍聴記:第16回公判 「事故は、やりようによっては防げた」
刑事裁判傍聴記:第15回公判 崩された「くし歯防潮堤」の主張
刑事裁判傍聴記:第14回公判 100%確実でなくとも価値はある
刑事裁判傍聴記:第13回公判 「歴史地震」のチカラ
刑事裁判傍聴記:第12回公判 「よくわからない」と「わからない」の違い
刑事裁判傍聴記:第11回公判 多くの命、救えたはずだった
刑事裁判傍聴記:第10回公判 「長期評価は信頼できない」って本当?
刑事裁判傍聴記:第 9回公判 「切迫感は無かった」の虚しさ
刑事裁判傍聴記:第 8回公判 「2年4か月、何も対策は進まなかった」
刑事裁判傍聴記:第 7回公判 「錦の御旗」土木学会で時間稼ぎ
刑事裁判傍聴記:第 6回公判 2008年8月以降の裏工作
刑事裁判傍聴記:第 5回公判 津波担当のキーパーソン登場
刑事裁判傍聴記:第 4回公判 事故3年後に作られた証拠
刑事裁判傍聴記:第 3回公判 決め手に欠けた弁護側の証拠
刑事裁判傍聴記:第 2回公判

2018年7月5日木曜日

第10回公判報告

2018年5月8日 第10回公判期日報告

作成 佐藤真弥
監修 海渡雄一

長期評価のとりまとめを担当した事務局が、長期評価が多くの専門家のコンセンサスでまとめられた経過を証言した

証人 前田憲二

内容
第1 書証の取り調べ
    第2 主尋問
    1. 経歴
    2. 地震調査研究推進本部とは
    3. 長期評価とは
    4. 日本海溝沿いの領域で発生する津波地震について
    5. 長期評価の取りまとめの過程について
    6. 公表直前の内閣府からの注文に対する対応
    7. 信頼度の評価の導入について
    8. 長期評価の改訂でも津波地震の回数が3回から4回になっただけで、変更はない
    第3 反対尋問
    1. 長期評価策定作業の基礎となる資料について
    2. 証人の専門分野について
    3. 津波地震に関する長期評価について
    4. 微小地震について
    5. 1611慶長三陸地震について
    6. 1677延宝房総沖地震について
    7. 信頼度について
    8. 内閣府からの注文について
    9. 長期評価に対する批判・コメントなどについて
    10. 想定津波地震の規模と確率について
    11. 長期評価の審議の記録について
    12. 1611年と1677年の地震について
    13. 大竹政和氏の意見について
    14. 石橋克彦氏、都司嘉宣氏らの「地球」論文について
      第4 再主尋問

      (PDFで読む)

      2018年7月4日水曜日

      第15回公判報告

      2018年6月15日 第15回公判期日報告

      作成 佐藤真弥、大河陽子、海渡雄一
      (この公判報告は、三名のメモを付き合わせ、最終的には海渡の責任で作成した)

      証人 今村文彦

      内容
      第1 主尋問
      1. 証人の経歴
      2. 土木学会と『津波評価技術』との関与
      3. 長期評価について
      4. 土木学会の重みづけアンケートについて
      5. 茨城沿岸津波浸水想定検討委員会について
      6. 延宝房総沖の地震について
      7. バックチェックルールと津波
      8. 東電担当者(高尾ら)への相談
      9. 第四期土木学会津波評価部会について
      10. 東日本太平洋地震のメカニズム
      11. 敷地の南北に建屋全体を覆う防潮壁をつくるべきだった
      12. 推本の長期評価は無視できない
      13. 裁判長質問
      第2 反対尋問
      1. 専門と経歴
      2. 土木学会津波評価技術について
      3. 津波地震の発生メカニズムと付加体の役割
      4. 日本海溝軸の付加体の堆積状況について
      5. 長期評価についての感想
      6. 1611年慶長三陸沖地震について
      7. 長期評価の信頼性について
      8. 中央防災会議における検討について
      9. 茨城沿岸津波浸水想定検討委員会について
      10. 耐震バックチェックルールと長期評価
      11. 土木学会に検討を委ねた方法の相当性について
      第3 指定弁護士再主尋問(弁護人主尋問に対する反対尋問)
      1. 津波地震のメカニズムについて
      2. 推本の議事録は検討していない
      3. 中央防災会議は一般防災を担当する場
      4. 推本の長期評価についてどのように対応するべきだったのか
      第4 裁判官尋問
      第5 証拠申請

      (PDFで読む)