2014年12月30日火曜日

「電力会社出身者だらけで驚いた」

東京地検は不起訴理由書の中で 、東電は土木学会の津波評価技術に基づいて対策しており、巨大津波の試算についても土木学会に検討を依頼させていたことで過失を問えないとしています。
しかし、土木学会原子力土木委員会、そして津波評価部会はメンバーの大半が電力関係者であり、津波に関する土木学会手法の研究費の全額(約1億8千万円)を電力会社が負担するなど、中立性、公正性に疑問があります。
      平成23年9月 土木学会原子力土木委員会津波評価部会 確率論的津波ハザード解析の方法より

また、12月25日に追加公開された政府事故調の調書でも、地質学の専門家が土木学会や電力会社のありかたに疑問を感じていたことが示されています。



  政府事故調査委員会ヒアリング記録 岡村行信調書より

起訴相当の判断を下した検察審査会の議決でも、東電が土木学会へ想定津波の検討を依頼したことを「時間稼ぎ」と断じていますが、電力会社の影響下にある「学会」を利用して必要な対策を怠っていたことがうかがえます。

テレビ朝日ANNニュース「『津波』の表現和らげるよう依頼」