2014年12月31日水曜日

今年もありがとうございました!

告訴・告発人・支援者の皆さま

2014年が暮れて行きます。
今年は、3月の被害者証言集会、6月の証言集の出版、政府事故調公開請求、7月の検察審査会議決、11月の原発事故被害者集会、12月の緊急行動など、福島原発告訴団は休む暇なく行動する日々でした。
皆さまのおかげで最善を尽くすことができたと思います。本当にありがとうございました。

添田孝史さんの著書「原発と大津波」や吉田調書をはじめとする政府事故調調書の一部公開も有り、新たに東電や規制当局の大津波対策に対する不作為が明らかになって来ました。
東京地検が年明け早々に処分を出すと言う報道がなされていますが、この局面での 不起訴はあり得ない!と思います。
多くの国民が見つめています。
検察は、真摯に捜査を尽くし、起訴の決断をするべきです。

皆さん、来年も元気に行動して行きましょう!
どうぞよろしくお願い致します。

福島原発告訴団 団長 武藤類子

撮影:今井明




2014年12月30日火曜日

「電力会社出身者だらけで驚いた」

東京地検は不起訴理由書の中で 、東電は土木学会の津波評価技術に基づいて対策しており、巨大津波の試算についても土木学会に検討を依頼させていたことで過失を問えないとしています。
しかし、土木学会原子力土木委員会、そして津波評価部会はメンバーの大半が電力関係者であり、津波に関する土木学会手法の研究費の全額(約1億8千万円)を電力会社が負担するなど、中立性、公正性に疑問があります。
      平成23年9月 土木学会原子力土木委員会津波評価部会 確率論的津波ハザード解析の方法より

また、12月25日に追加公開された政府事故調の調書でも、地質学の専門家が土木学会や電力会社のありかたに疑問を感じていたことが示されています。



  政府事故調査委員会ヒアリング記録 岡村行信調書より

起訴相当の判断を下した検察審査会の議決でも、東電が土木学会へ想定津波の検討を依頼したことを「時間稼ぎ」と断じていますが、電力会社の影響下にある「学会」を利用して必要な対策を怠っていたことがうかがえます。

テレビ朝日ANNニュース「『津波』の表現和らげるよう依頼」

2014年12月29日月曜日

「やれと言われても、何が起こるかわかりませんよ」

福島原発告訴団は、12月9日に東京地検に新たな証拠資料を添え、上申書を提出しました。12月12日付記事「上申書提出『原発と大津波』
証拠資料の一つ「森山審議官メール」の中で、保安院の審議官と東電幹部の間で従来の想定を超える津波の対策が必要であることを認識して、それを引き延ばそうとしていたことがうかがえます。
  告訴団12/9付上申書 証拠資料 甲10号証 森山審議官発メール「1F3バックチェック(貞観の地震)」より

また、12月25日に追加公開された政府事故調の保安院小林勝調書で、東電から巨大津波の試算が報告されたこと、その対策を主張した小林室長に対し、保安院幹部が「余計なことを言うな」「関わるとクビ」などと圧力を掛けていたことが明らかになりました。

  政府事故調査委員会ヒアリング記録 小林勝調書 2014年12月25日公開分より

東京電力は従来の想定を超えるほどの巨大津波が来襲する可能性を認識していましたが、原子力安全・保安院や原子力安全委員会という規制側とグルとなって、対策を引き延ばしていたことがうかがえます。

*「森山審議官メール」元資料はウェブサイト「原発と大津波 資料と補足」より公開されています。
*「小林勝調書」元資料は内閣官房ウェブサイトより公開されています。


2014年12月26日金曜日

「不起訴は許さないぞ! 東京地検前緊急行動」

「年明けに不起訴?」という情報がもたらされたため、緊急に呼びかけさせていただいた「不起訴は許さないぞ! 東京地検前緊急行動」に、200人もの方が集まってくださいました。お寒い中、しかも師走の慌ただしい中、集まってくださったみなさま、本当にありがとうございました。

緊急行動と並行して12時から、告訴団と弁護団が弁護士会館で記者会見を行いました。何も対策をしなければ、地震や津波で原発過酷事故が起こるということを東電も国も十分に予測してたこと、そして費用を惜しむあまり対策を取らずにきたこと、そのことを示す調査事実が次々と上がっていることを伝えました。万が一、旧東電経営陣が「まったく知らなかった」と言い逃れするのであれば、知ることができる状況にありながら知る努力を怠ってきた企業責任があることも示しました。このようにたくさんの証拠があるのであるから、東電に強制捜査を行い、必ず起訴すべき事件であることを、メディアもひろく報道してほしいと訴えました。

 
記者会見の後、東京地検前緊急行動に合流。200人の参加者と共に「起訴相当」のリーフレットを手に、抗議の声をあげました。


大熊町から会津若松市の仮設住宅に避難中の木幡ますみさんからは、東電旧経営陣の責任を示す具体的な証言もありました。
「大熊町にいるときに、原発のモニターをやりました。いろいろな質問をしました。『津波対策はどうですか。津波が来たら大変でしょう』というと、吉田所長が当時、津波対策の担当で、彼が『そうですねぇ…』といったら、勝俣が『吉田くん、吉田くん、お金がかかるんだから余計なことを言うんじゃないよ』といいました。私は『お金かかったってなんだって、津波対策はしなくちゃいけないでしょう』といいました…」
(下記動画の30:30辺りから木幡さん)


20141225 UPLAN 福島原発告訴団:不起訴は許さないぞ!東京地検前緊急行動

参加者全員で、「地検自らが起訴せよ!」「強制捜査をせよ!」「被疑者4人を起訴せよ!」「原発事故の責任を追及せよ!」と検察に向かって叫んだあと、代表者たちが検察に入り、申し入れ書を提出しました。

申入書ダウンロード(PDF)


■年賀状作戦をお願いします■
これから年末年始が一つの山場です。東京地検に年賀状を出しませんか。検察自らの手で必ず起訴してくれることを信じている、その気持ちを年賀状に添えて、東京地検へ送ってください。
 
たとえば、
  • 東京地検が自ら、起訴してください。
  • 被疑者4人を起訴してください。
  • 強制捜査をしてください。
  • 検察の手で裁判を起こしてください。
  • 今年こそ、よい一年を迎えさせてください。
<宛先>
〒100-0013 東京都千代田区霞が関1丁目1番1号
東京地方検察庁 
福島原発告訴団の告訴・告発事件 担当検事 様


■報道■
東電元幹部、再び不起訴へ 福島原発事故で東京地検(中日新聞)
東電元幹部、再び不起訴へ 東京地検 年明けに最終判断(東京新聞)
津波対策「関わるとクビ」 10年 保安院内部で圧力(東京新聞)


来年1月16日、再び東京地検前行動を行います。
みなさま、スケジュールに書き入れてください。


2014年12月25日木曜日

【緊急行動】検察庁に申し入れ

12月25日 12:00~ 記者会見
         12:30~ 地検前緊急行動
         13:00~  東京地検へ申入書提出
申入書ダウンロード(PDF)



申 入 書

2014年(平成26年)12月25日
最高検察庁
検事総長 大野 恒太郎 様
東京地方検察庁
検事正 青沼 隆之 様

福島原発告訴団
団長 武藤 類子

 東京電力福島第一原子力発電所の大事故からもうすぐ4年の月日が流れます。そして私たち福島原発告訴団が福島地検に、この事故の真実を明らかにしてほしい、責任をきちんと追及してほしいと切なる思いで告訴をしてから2年半となりました。被害を受けた者たちは、今なお過酷な状況の中に生きています。
想像してください、一瞬にして家や仕事、そしてふるさとを奪われることを。家族や親しい友や地域社会がバラバラにされてしまうことを。共に暮らした生き物たちを見捨てなければならなかったことを。実りの秋を彩る稲穂の代わりに積み上げられる放射性のゴミの山を。小川での水遊びやどんぐり拾いを奪われた子どもたちのことを。一生涯、放射能の影響による病気や差別を恐れながら生きることを。生活再建のための十分な賠償もなく、先行きの不安を抱えてしのぐ仮設住宅での暮らしを。絶望の果てに自死を選ばざるを得なかった心の内を。この原発事故は、何十万もの人々からそれまで築いてきた人生や暮らし、そして命をも奪ったのです。
では、誰が奪ったのでしょうか。その責任は第一に東京電力元幹部らにあると私たちは思っています。検察審査会は勝俣元会長、武藤元副社長、武黒元副社長に「起訴相当」、小森元常務に「不起訴不当」の議決を出しています。検察審査会の議決は国民の総意だと思います。検察の不起訴理由に異を唱える真っ当な議決であったと思います。検察はその国民の思いを重く受け止めて頂きたいのです。
検察の再捜査が始まってからも、私たちは起訴を相当とするに十分な証拠資料を提出してきました。明らかに、大津波が来ることを予見できるだけの情報を被疑者は把握していました。対策を立てようと思えば出来たのです。他の原発では実際に対策を行い、難を逃れたのです。対策を講じていれば、こんな悲惨な事故を起こさずに済んだのです。私たちは、今頃全く違う暮らしをしていたでしょう。こんな悲しい年の瀬を迎えてはいなかったでしょう。
 私たちは理不尽な被害にあった被害者です。被害を与えた者は、法治国家の下で司法に問われなければなりません。「巨悪を眠らせるな 被害者と共に泣け 国民に嘘をつくな」伊藤榮樹元検事総長の言葉です。これが検察の本懐でしょう。今こそ、その持てる力で巨悪を撃って下さい。私たち被害者を助けて下さい。真実を明らかにしてください。不起訴の判断を勇気を持って見直し、今度こそ起訴の決断を下し、歴史的刑事法廷の検察官席に、正義の味方として立つことを決断してください。
下記について申し入れます。
 

1.被疑者勝俣恒久、武藤栄、武黒一郎、小森明生を起訴してください。

以上



証拠資料 甲10号証 平成22年3月24日 森山審議官発メール より
(元資料はウェブサイト「原発と大津波 資料と補足」より公開されています。)

2014年12月24日水曜日

【緊急行動】東京地検前に集合!

何も対策をしなければ、地震、津波で原発過酷事故が起こるということを、東電も国も十分に予測してたという調査事実を基に、12月9日、福島原発告訴団は新たな上申書を東京地検に提出しました。
さらに12月22日、「だめ押し」の上申書を追加で提出しました。
東京地検は、起訴できるだけの証拠が次々と明らかになっているにもかかわらず、いまだに強制捜査もせず、東電旧経営幹部を聴取したという報道も聞こえてきません。
原発事故被害者は、泣き寝入りしろということでしょうか?
私たちは、こんな思いで、新しい年を迎えることはできません。
東京地検に対して、東電旧経営幹部の「不起訴は許さない!」と、 緊急行動を行います。
ぜひ、ご参加をお願いいたします!

「不起訴は許さないぞ! 東京地検前 緊急行動」 

(日時) 12月25日(木) 12:30~13:00
(場所) 東京地検前



*12月22日提出 追加上申書
  ダウンロード(PDF)

*12月12日の院内集会で行われた対談「検察は、起訴すべきである」の書き起こし
  ダウンロード(PDF)

2014年12月14日日曜日

「起訴を!東京地検包囲行動&院内集会」「東電抗議行動」

12月12日、「起訴を!東京地検包囲行動&院内集会」では、全国から集まった250人が再捜査期限の迫る地検へ、地検自身が元東電幹部らを起訴するよう「激励」のアピールをしました。
その後東電前に移動し、汚染水によってこれ以上海を汚さないよう、サブドレン汚染水とさらに海側の地下水ドレンからの汲み上げ放出の計画を中止するように、福島原発告訴団と脱原発福島ネットワークがそれぞれ要請書を提出しました。

包囲行動に先立って、参議院議員会館で12:00より院内集会が開かれました。
はじめに、福島原発告訴団・関西の福本俊夫さんより、滋賀県の放射能汚染チップ不法投棄事件について報告がありました。
続いて、「検察は起訴すべきである」と題し、古川元晴さん(元京都地検検事正)と船山泰範さん(日大法学部教授)が、海渡雄一弁護士の司会によって対談しました。12月9日に地検へ提出した上申書と新たに判明した証拠書類を踏まえ、一般常識から合理的に導かれる根拠による「危惧感説」はもちろん、従来の厳格な「具体的予見可能性説」からも起訴できることが指摘されました。また、刑法とは単に人を処罰するためにあるのではなく、刑事制裁を通して国民が安心して生活できる社会をつくるためにあると話されました。
 *院内集会の映像がご覧になれます
  2014.12.12 福島原発告訴団 起訴を!東京地検・東電包囲行動&院内集会(nomorefukushima2011さん)
  20141212 UPLAN【院内集会】起訴を!東京地検・東電包囲行動&院内集会(祐児三輪さん)

*記者会見の映像はこちら
  IWJ Ch6 2014/12/12 17:23(日時が経つと見られなくなる可能性があります)

上申書・要請書については12月12日記事「上申書提出 『原発と大津波』」よりご覧ください


2014年12月12日金曜日

上申書提出 『原発と大津波』

福島原発告訴団は、12月9日、東京地検に上申書を提出しました。
今回の上申書は、第一に、11月に刊行された添田孝史著 岩波新書『原発と大津波 警告を葬った人々』(岩波書店)の内容を概観しながら、元東電幹部らが津波想定を葬ってきたことを論証、
第二に、開示された吉田調書などから、東電幹部の安全認識の根本的な誤りを指摘しました。

上申書ダウンロード(PDF)
参考資料「津波想定の経過時系列表」(PDF)
起訴相当リーフレット(PDF) (2.1MB)

*上申書で示した証拠資料など、添田孝史さんが開示請求した関連資料などは、ウェブサイト「原発と大津波 資料と補足」より公開されています。
原発と大津波 資料と補足 リンク

添田孝史 著 『原発と大津波 警告を葬った人々』岩波新書
























12:00~  院内集会「起訴を!」
14:00~ 東京地検包囲行動
15:00~ 東電前抗議行動

東京電力へ要請書提出!

要請書ダウンロード(PDF)

サブドレン汚染地下水海洋放出に関する要請書

東京電力株式会社
代表執行役社長 廣瀬直巳様
20141212

 海は、あらゆる命の源です。東京電力福島第一原子力発電所事故により海に流れ出した放射性物質の量は「京」と言う天文学的な単位になるほどです。海の汚染は今後世界の深刻な問題となるでしょう。
 現在も流れ出している汚染水に加えて、20145月からは「地下水バイパス」と言う名で汚染水が総量規制もなく海に流されました。11月中旬までに放出されたトリチウムは115億ベクレルに上ります。更に東電は原子炉建屋やタービン建屋周辺の井戸「サブドレン」から汲み上げた汚染水から放射性物質を除去し海へ放出する計画を進めています。しかし地下水バイパス同様にトリチウムは除去されず、総量規制もありません。漁業者や地域住民は更なる海の汚染に反対しています。この深刻な海洋汚染は、事故当初の東電の対策の在り方に問題があるとの考えから、福島原発告訴団は公害罪で刑事告発をしています。東電はこれ以上海を汚染しないよう、汚染水対策を抜本的に見直し、技術の確立していない凍土壁ではなくスラリー壁の導入や、汚染地下水のコンクリート固化管理など、新たな対策を立てて下さい。


1.          サブドレン汚染地下水の海洋放出計画を中止すること
2.           汚染水対策を抜本的に見直し、現場作業員の被ばく低減を行いながら、新たな対策を行うこと
3.           汚染水対策の初動を誤り、海洋汚染を深刻な事態に陥らせた罪を認め自首すること。

以上

 福島原発告訴団
団長 武藤類子



2014年12月8日月曜日

対談「検察は、起訴すべきである」


◆チラシのPDF(クリックしてダウンロードください) 

「起訴を! 東京地検・東電包囲行動&院内集会」

検察審査会の「起訴相当」議決を受け、東京地検は捜査期限を2015年 2月2日まで延長して再捜査しています。検察は東電元幹部を起訴すべきではないのか。刑法の専門家中の専門家お二人を招いての対談を行います。

〈日程〉2014年12月12日(金)

〈会場〉参議院議員会館B-104(100名)
満席の場合、第2会場「102」(50名)での中継視聴になります。

〈タイムスケジュール〉
11:30   参議院議員会館入り口で通行証配布
12:00   開会

<対談>「検察は、起訴すべきである」
  • 古川元晴さん 元京都地検検事正、元内閣法制局参事官
  • 船山泰範さん 日大法学部教授
  • 告訴人スピーチ
13:30   閉会  (東京地検前へ移動)

地検包囲行動・東電抗議行動も行います!

14:00   東京地検包囲行動 開始
14:30   終了
15:00   東電本社前へ移動 抗議行動
        要請書提出
15:30   終了
15:45   福島からのバス出発

◆福島からバスが出ます。(バス代・1500円)
中通りコース  7:00 福島駅西口、8:00 郡山教組、<連絡先080-5739-7279(事務局)>
いわきコース  8:00 いわき市役所、<連絡先090-2024-7012(ふるかわ)>

2014年11月20日木曜日

「起訴を! 東京地検包囲行動&院内集会」

 「起訴を! 東京地検包囲行動&院内集会」
東京第5検察審査会は元東電幹部3人を「起訴相当」と議決。これを受けて、現在、東京地検が再捜査を行っています。先日、東京地検は捜査期限を2015年2月2日まで延長すると発表。東京地検が市民の声を真摯に受け止め、厳正な捜査を行い、今度こそ、「起訴」の決断を下すことを求め、私たちは、行動します。

〈日程〉2014年12月12日(金)

〈会場〉参議院議員会館B-104(100名)
満席の場合、第2会場「102」(50名)になります。

〈タイムスケジュール〉
11:30   参議院議員会館入り口で通行証配布
12:00   開会

<対談>「検察は、起訴すべきである」
  • 古川元晴さん 元京都地検検事正、元内閣法制局参事官
  • 船山泰範さん 日大法学部教授
  • 告訴人スピーチ
13:30   閉会  (東京地検前へ移動)
14:00   東京地検包囲行動 開始
14:30                終了
15:00   東電本社前へ移動 抗議
        要請書提出
15:30                終了
15:45   福島からのバス出発

〈主催〉福島原発告訴団
〒96304316 田村市船引町芦沢字小倉140-1
メール 1fkokuso@gmail.com、電話 080-5739-7279、FAX 0247-82-5190

◆福島からバスが出ます。(バス代・1500円)

中通りコース  7:00 福島駅西口、8:00 郡山教組、<連絡先080-5739-7279>
いわきコース  8:00 いわき市役所、<連絡先090-2024-7012(古川)>
◆チラシのPDF(クリックしてダウンロードください) 

◆東京地検へ「激励」ハガキを送ってください!
*文例・宛先などはブログをご覧ください
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2014/10/blog-post_12.html

2014年11月18日火曜日

「もう我慢はしない!立ち上がる 原発事故被害者集会」


もう我慢はしない!立ち上がる 原発事故被害者集会(前半)


もう我慢はしない!立ち上がる 原発事故被害者集会(後半)


11月16日、福島市公会堂に400人の参加者が集い、「もう我慢はしない!立ち上がる 原発事故被害者集会」が開催されました。現在、福島県内や全国各地で、損害賠償訴訟やADR申立てなど、さまざまな裁判が起こされています。今回は30の団体が集い、緩やかに連携しながら、共に支え合って、勝ち進むことを確認しました。

登壇者

開会のことば 原発被害糾弾 飯舘村民救済申立団    赤石澤正信さん
呼びかけ団体あいさつ
・原発被害糾弾 飯舘村民救済申立団    長谷川健一さん
・福島原発告訴団    武藤類子さん

(前半)
・ふくしま集団疎開裁判の会    今野寿美雄さん
・福島原発かながわ訴訟原告団    村田弘さん
・福島原発被害山木屋原告団    菅野利光さん
・那須塩原放射能から子どもを守る会    森田省一さん
・「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団    服部浩幸さん

(後半)
・原発さえなければ裁判    大森創弁護士
・全国一般ふくしま連帯労働組合    佐藤隆さん
・福島原発被害首都圏弁護団    中川素充弁護士
・原発被害糾弾 飯舘村民救済申立団    菅野哲さん
・原発損害賠償京都訴訟原告団    うのさえこさん
・福島原発告訴団    目黒とみこさん

(メッセージ)
・原発賠償関西訴訟KANSAIサポーターズ    今泉修さん
・福島原発さいたま訴訟を支援する会    北浦恵美さん
・原発賠償ひょうご訴訟原告団    橋本洋一さん
・原発賠償関西訴訟原告団    森松明希子さん

・海渡雄一弁護士
・柳原敏夫弁護士
・保田行雄弁護士

(集会アピール)
福島原発告訴団    山内尚子さん

閉会の言葉  福島原発告訴団    佐藤和良さん

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集会アピール「もう我慢はしない!立ち上がる宣言」
稲刈りが終わった田んぼに、西風が吹き、森の木々は赤や黄色の葉を落としています。山々は濃いオレンジ色の夕焼けに縁どられ、くっきりと群青色に浮かび上がります。
今年も、美しい福島の秋が終わり、やがて冬へと移り変わろうとしています。
しかし、原発事故が始まってから3年と8ヶ月、原発事故による傷はいたる所に入り込み、私たちはそこから逃れることができません。
原発事故現場では、今も放射性物質が大量に環境中へと流れだし、収束の目途は立っていません。すでにばらまかれてしまった放射性物質が、私たちの日々の暮らしに重くのしかかっています。国は、責任逃れと利権を守るために、放射能汚染の中で生きることを人々に強いています。
過酷な被ばく労働に従事する原発作業員は、搾取や待遇の劣悪さに苦しんでいます。
除染作業はもちろん、道路工事も、建築作業も清掃も、ごみ処理場の仕事も、多くの仕事が、被ばくの危険と隣り合わせの労働となりました。
いのちある食べ物をつくる農家や酪農家の歓びは奪われ、苦難と葛藤の中で生きています。
子どもたちの楽しい通学の時間も、体育やマラソン大会も、野の草摘みもドングリ拾いも、被ばくの不安を抱える現実があります。
子どもたちの甲状腺癌とその疑いは104人となりました。これからの健康被害とともに心配されるのは、放射能安全教育により放射能への警戒を解いてしまうことです。
避難し、家族離れ離れの中で暮らす人々の苦悩も続いています。 あまりにも深い喪失と先の見えない暮らしの中で、うつ病に苦しむ人や自ら命を絶つ人が増えています。福島県の災害関連死は津波による被害者を上回り、 1700人を超えました。私たちはもうこれ以上、犠牲者を出したくはありません。
この地に水に空に生きる無数の声なき生き物たちも、命と健康を脅かされています。人間が引き起こしたこの惨禍を、ただ静かに生き抜こうとしています。
私たち被害者の健康と安全はどう守られるのか、暮らしと生業の回復はどう補償されるのか、ただ待っていても国は助けてはくれないことがこの3年8ヶ月の間に身に染みてわかりました。
私たち被害者の苦悩をよそに、鹿児島県の川内原発が再稼働されようとしています。大飯原発訴訟の判決は、国民が根を下ろして生活することを奪うことが国富の喪失だと示しました。それを身をもって知っている私たちは、同じ悲劇を二度と繰りかえさせないために、この事故について語り継ぐ責任があります。
今日、私たち福島原発事故による被害者は、福島市公会堂に集い、お互いの被害の実情を知り、それぞれの尊厳回復への意志を確認しました。私たちは、さまざまな分断を超えてつながり、国と東電に対し、被害者の本当の救済を求めて、力を合わせ声をあげていくことを誓います。

1.被害者への謝罪
東京電力と国はこれまでの原発推進政策の間違いを認め、全ての被害者に心から謝罪し、原発の推進を今すぐ止めること。

2.被害の完全賠償、暮らしと生業の回復
誰もが望む場所において、新たな生活を始められるような誠意ある賠償をすること。

3.被害者の詳細な健康診断と医療保障、被ばく低減策の実施
「避難の権利」を認め、保養の制度化や定期的に詳細な健康診断を行うこと。
子どもたちに安全と真実を知る機会を保証すること。

4.事故の責任追及
司法の場で、東京電力福島原発事故の真実を明らかにし、責任を負うべきものが罪を償うこと。
私たちは、原発事故とその後の、国や東電の対応によって傷つけられた尊厳を自らの手で取り戻すため、もう我慢はしない!立ち上がる ことを宣言します。
2014年11月16日
「もう我慢はしない!立ち上がる 原発事故被害者集会」参加者一同

2014年11月5日水曜日

11・16「原発事故被害者集会」開催!

11月16日(日)福島市公会堂において「もう我慢はしない!立ち上がる 原発事故被害者集会」を開催することになりました。
原発事故の被害者たち、被害者グループとがつながりあい、「原発事故を風化させないぞ」「被害を軽視させないぞ」「被害者を分断させないぞ」と、力を合わせて訴えます。
お誘い合わせのうえ、会場にお越しください。


主催 原発事故被害者集会実行委員会

共催 原発被害糾弾 飯舘村民救済申立団、ふくしま集団疎開裁判の会、福島原発告訴団

賛同 (27団体) 
原発損害賠償京都訴訟原告団、原発賠償関西訴訟原告団、原発賠償ひょうご訴訟原告団、「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団、福島原発かながわ訴訟原告団、福島原発被害山木屋原告団、原子力損害賠償群馬弁護団、原発さえなければ裁判弁護団、原発事故被災者支援北海道弁護団、原発被害救済千葉県弁護団、原発被害救済山形弁護団、埼玉原発事故責任追及訴訟弁護団、東日本大震災による被災者支援京都弁護団、東日本大震災による福島原発事故被災者支援関西弁護団、兵庫県原発被災者支援弁護団、福島原発事故被害者救済九州弁護団、福島原発被害救済新潟県弁護団、福島原発被害首都圏弁護団、みやぎ原発損害賠償弁護団、やまきや未来の会弁護団、原発賠償関西訴訟KANSAIサポーターズ、原発賠償訴訟・京都原告団を支援する会、全国一般ふくしま連帯労働組合、那須塩原 放射能から子どもを守る会、福島原発かながわ訴訟を支援する会、福島原発さいたま訴訟を支援する会、ぽかぽか★サポートチーム(原発賠償ひょうご訴訟)

◆チラシは下記よりダウンロードください。
20141116omote
20141116ura

2014年10月24日金曜日

【速報】捜査期間延長をうけて団長コメント


東京地検が捜査期間を延長したことは、私たちにとって歓迎すべきことです。
地検がより詳しい捜査を尽くしてくれると信じます。
そのうえで、事故の責任を負うべき四人を起訴し、司法の場で真実を明らかにし、責任を追及して欲しいと思います。

事故の被害者はみんなそれを望んでいます。


福島原発告訴団団長武藤類子

【速報】捜査期間延長を受けて弁護団コメント

2014年10月24日

福島原発告訴団弁護団コメント

                                                       弁護士 河合弘之
                            弁護士 保田行雄
                            弁護士 海渡雄一

1 捜査期間延長を歓迎する                          
 本日 東京地検は、福島原発事故に関する東京電力役員に対する刑事責任について、来年2月2日まで捜査期間を延長すると発表した。
 告訴人らは、検察官は、十分な捜査を行うために検察審査会法41条の2 第2項に基づき、再捜査の期間について延長を必要とする期間(3ヶ月が適当であると思料する)とその理由を通知するよう求めていた。
 今回の決定は、十分な時間を掛けて再捜査してほしいという告訴人らの意向に沿うものであり、歓迎する。

2 被疑者武藤、武黒は、大きな津波の可能性を知り、対策を検討しつつ、これを土木学会に投げて、先送りした
 東京電力役員らは、推本の予測に基づいて行った数々の津波の試算についても試算が現実に起きるとは思わなかった,念のために土木学会に検討を依頼しただけであるなどと言い訳している。東京地検は、先の不起訴決定では、このような不合理きわまりないいいわけをそのまま認めてしまった。
 これに対して,検察審査会は,市民的良識を発揮し,東電の役員たちは,対策が必要であることはわかっていて,途中まではその検討や予算の見積もり、準備までしたのに,改良工事のために原発が長期停止になることをおそれ,時間稼ぎのために土木学会に検討を依頼して,問題の先送りをしたと認定している。
 まさに,被疑者武藤と武黒は明らかに本件事故のような深刻な災害を予見し,その回避のために必要な対策についても具体的に検討しながら,その対策に要するコストと時間,そして一定期間の運転休止を見込まなければならないという事態のなかで,問題を先送りするために土木学会に検討を委ねたのであり、勝俣、小森もこれを承認した重大な責任がある。

3 土木学会への検討依頼の真相を検察は徹底して再捜査すべき
 土木学会に検討を依頼したというが,それについては,①回答期限を付したのか,②検討依頼内容は何か,③検討依頼文書は有するのか,④回答は返ってきたのか,⑤その内容はどうだったのかが究明されなければならない。回答期限も定めない依頼だとすればまさに時間稼ぎということになろう。②ないし⑤の究明結果によって時間稼ぎであったことが立証される可能性は高い。検察の再捜査では、この点の解明が最重要の課題である。

4 勝俣の言い訳はうそだったことが吉田調書で裏付けられた
 当時,「中越沖地震対策会議」が社長,会長,武藤,武黒,吉田らで話し合う会議が持たれていた。当時の会長は田村,社長は本件被疑者勝俣である。最初は毎日会議が持たれていた。平成20年頃には月1回の会議であった。この中で,津波対策の費用も議論されていた(平成23年11月6日付「吉田調書」9~12頁)。
 また吉田調書によれば,「太平洋側の場合は,いろんな学説が今,出ておって,大きい津波が来るという学説もあります。それをベースに計算すると,今,想定している津波高の,…要するに,今,想定している5m何十cmという設計のベースよりも大きい津波が来る可能性が否定できない。…場合によっては高い津波が来れば,それなりの対策が必要です。…かなり桁の大きいお金が来ますよということを説明した」(平成23年11月30日付「吉田調書」17頁),「会長の勝俣さんは,そうなのか,それは確率はどうなんだと」(同19頁),「貞観地震というのは,私はたしかその後で,ここで一回,社長,会長の会議で話をしました」(同26頁),「日曜日にやる月1の社長,会長もでた中越沖地震対策会議の席では,皆さんに,その時点での最新のお金のものをお配りして」(同27頁),「20年の6月,7月ころに話があったのと,12月ころにも貞観とか,津波体制,こういった話があれば,それはその都度,上にも話をあげています。」(同36頁)とされている。
 この会議には被疑者勝俣が毎回出席していたことは明らかで,勝俣の聞いていないという証言がウソであったことが,この吉田調書で明らかに裏付けられたのである。


*引用元「吉田調書」については、内閣官房ホームページよりダウンロードできます
 内閣官房_政府事故調査委員会ヒアリング記録